アプライトではできない練習
「アプライトではできない練習」って
ちょっとショッキングですよね
でもピアノの構造をご存知の方はすでに納得ずくのことで取り分け目新しい情報ではありません。
グランドピアノとアプライトピアノでは構造が違うためできることとできないことが出てきてしまいます。
ピアニッシモ、トリル、連打、レガートなどがそれに当たります。
勿論アプライトでもできないことはないですが同じ質感を求めようとすると私にはかなり難しく感じます。
「ハーフタッチ」あるいは「キーの中で弾く」といった弾き方です。
多分これは私たちが使っている造語だと思います。
それでは具体的に説明します。
鍵盤の深さは役1センチ鍵盤の深さは役1センチ
ゆ~っくり鍵盤を下げていくと
カクンと引っかかる所があります。
上から9ミリぐらいのところかな?
そこで音が鳴ります。
さらにそこから1ミリぐらい下に下がった所が鍵盤の底です。
今度は下げた鍵盤をゆ~っくり上に上げていきます、
あと2ミリぐらいでお隣の鍵盤と同じ高さになるな、ぐらいの所で止めてまた下に下げると音が鳴るようになっています。
ピアニッシモを連続でレガートに弾く、
弱い音でトリルや連打を弾く、
あるいは印象派の作品を弾く、等の時には
この上から2ミリ~底から1ミリまでの間
つまり鍵盤の深さが1センチだとすると中7ミリの間で音を造っているといっても過言ではありません。
これが俗に言う「ハーフタッチ」です。
鍵盤の深さの中で処理をするので
「キーの中で弾く」
とも言ってます。
これがアプライトピアノではできないのです。
でも今回発表会前に数名の生徒さんに説明して体験してもらいました。
お家ではできないけど
「知識」はあった方がいいですし
それを「意識」することでかなり弾き方が変わります。
実際ピアニッシモのレガートやトリルが
凄く良くなりました。
でも鍵盤の底1ミリで止めてね、
と言ったところでどこが1ミリなのかは多分わからないですよねあせるあせる
きっとこわごわビクビク弾いたら鍵盤を
ゆっくり下げてしまうので
あっ、音が鳴らなかったビックリマーク叫びダウン
みたいなことになると思います。
竹を日本刀でスパッと切って!
と言われたら勢い良く刀を振るでしょう。
でも残り1ミリで止めてね、といわれたら
それはそれはかなりのコントロールがいりますよね。
ピアノも鍵盤を下げるスピードがゆっくり過ぎれば音は鳴らない、でも思いっきり鍵盤の底までドカーンと弾いてしまっても雑音が入ってしまう、
浅く➕スピード がポイントかしら?
何はともあれ「意識する」所から始めてみるのが良さそうです。