挟む>置く では響き方が大違い
昨日は4月に入会された年長さんが初めてドミソの和音を掴む所に入りました。
まずドとソを掴む練習
下記の写真はドソの音程の幅に切った割り箸です。
このドとソの上に指を置いてもらって押して見て、と言ったらこんな感じになりました。
親指の付け根の関節も小指の関節も使われてないですよね。
なんてったってまだ数ヶ月しかたってないんだから当たり前
でもね
割り箸より少し広めに手を広げてもらってその時は力を抜いてね、って言った時がこちら
次にこれを一瞬で挟んですぐちょっと上に持ち上げてみて、って言ったらこんな感じに
最初に指を置いて、と言った時よりしっかり関節も使えていますよね。
ただ挟んで、と言っただけです。
挟んで持ち上げて→鍵盤に下ろす(脱力)→挟む→下ろす
を何回か繰り返しました。
この時のポイントはここ
1. 挟む前に手を広げている時に次はこの 割り箸の先を挟むんだ、と脳から指先に指令を送りそれに必要な神経を指先まで伝えること
これは音を出す準備なのです。この出す直前の準備ができていなかったらまず芯のある音は出せません。
2. 割り箸を挟む一瞬だけ力をいれます、その後は本当は割り箸はありませんから今度は柔らかい弾力性のあるものを掴んでいるような気持ちになって力を抜きながらさらにその距離を縮める感じに上に指を引き上げていきます。
打鍵する前も打鍵した後も常に指は動いているんです。
これが指を流動的に使うということ。
幼稚園児も私も同じです。今やっているベートーベンの出だしの左手が5度の開きです。
だから私も挟むようなタッチをしています。
たとえ先日のようなお風呂状態のホールでもこれをしなかったら響きには繋がらないからです。デッドなホールだったら尚更です。
初心者の園児にこれをやらせるんですか?と思われる方が多いと思います。
今すぐにできなくてもいいけど置くだけの響きより挟んだ方がよりいい音が出るからいつかはできるようになろうね、とは言ってます。
それにしてもそれって園児にとって楽しいレッスンなんでしょうか?って言われれば楽しくないかもしれません
でも最初に置くだけではなまるあげといて数年たってからそれだと響かないのよ、とは言いたくない。
初めにインプットされてしまった知識をリセットするにはエネルギーもいるしね。
だから今すぐできなくても言っておきたい、という私のこだわりでもあるかな
でもこれですごく音が良くなるおちびさんもいるわけです。
置くだけ、触れるだけ、落とすだけ、重さをかけるだけでは響きはつくれない。
頭の片隅にでも置いといて下さいね。