務川慧悟さん@サントリーホール
念願の務川慧悟さんのコンサート
2018年 浜松国際ピアノコンクールの演奏をオンラインで聴いた時から、ずっと生で聴きたいと思ってました。
音色の変化の付け方やリズム感、とくにドビュッシーが日本人離れしていて、とても魅力的だったことを覚えています。
反田恭平さんとの2台ピアノもオンラインで聴きましたが、その後チケットを購入するもキャンセルになってしまったりで、ようやく です。
曲目はオールショパンプログラム。
・ドイツ民謡『スイスの少年』による変奏曲ホ長調
・ノクターン遺作嬰ハ短調
・ワルツ遺作ホ短調
・4つのマズルカOp.24
・スケルツォ第3番嬰ハ短調Op.39
・即興曲第3番変ト長調Op.51
・舟歌嬰ヘ長調Op.60
・ソナタ第3番ロ短調Op.58
サントリーホール満席でした。
会場の皆さん微動だにせず咳払いもなく集中して演奏に耳を傾けている、という空気感でした。
私は2曲目のノクターンのgisの音が鳴ったとたん
「あぁーやっぱりこの人の音好き!」
と惹き込まれてしまいました。
本当に美しい音 1音1音の粒立ちがキラキラと連なって一つのハーモニーを造っている。
「常に和声を分析して論理を持って組み立ていく」
というお言葉通り素晴らしい!
そしてピアニシモの長く細かいパッセージも!
ピアノの構造や手の動きが楽譜に書いてある音とどんな関係になるのか。。。
とおっしゃっていた所に結び付く感じです。
アンコールはショパンが晩年に書いた小品。
そしてマイクを持って登場していらして、オールショパンプログラムなので、ここ数ヶ月はショパンと向き合ってこられたこと。
例え小品でも全てのショパンの曲を弾きたいと思っていらっしゃること。
とは言え、
「今日は憧れの初めてのサントリーホールなのでちょっと違う曲目も弾いてみたいので」
「今日は憧れの初めてのサントリーホールなのでちょっと違う曲目も弾いてみたいので」
とおっしゃってアンコール最後は、バッハのフランス組曲からサラバンドを弾かれました。
小学校の頃からバッハがお好きだったようですね。
なかなかそういうお子さんいませんから。
本当に論理的なのかな。
装飾音符が美しいすぎて心が洗われるようでした。
マイクを持ってご挨拶される演出はひととなりが垣間見えて私は好きです。
もしかしたら反田さんのプロデュースでしょうか。
休憩時間に反田恭平さんとすれ違いました。
ホール前方の廊下からいらっしゃったから、楽屋見舞いの後だったのでしょうか。
帰国されていらしたんですね。
余談ですがサムライヘアー ピッカピカでした。
私がこんなことをいうのはおこがましいですが、反田さんも浜コンの務川さんの演奏に一目惚れされて一緒にコンサートをしませんか?と誘ったのですよね。
今日は務川さんの十八番の(勝手に私が思っているだけですが)フランス物を聴くことができなかったので、少し残念ですが、数年前にライブ録音されたRAVELのCDが限定販売されていたので購入しました。
そちらも楽しみです。
久しぶりに生の音でしか味わえない音楽に触れて心が満たされた1日となりました。
ありがとうございました。
ピアノ教室 メゾフォルテ