親指をくぐらせないアルペジオ
今日のレッスンから ツェルニー30番NO15
黄緑の部分 音を繋げようとすると親指を離さないで手の甲を傾けたりしますよね。
そうするとキーに入る指の角度がそれぞれバラバラになってしまったり、親指が突っ張ってしまったり、手の甲の重心が傾いてしまったり。
で、物理的には指を離さずに繋げたとしても、音の粒がバラバラになってしまうので、結果、音が繋がったようには聞こえません。
小学校の生徒さんでもこのレベルになったら、親指はくぐらせない方法をとってもらっています。
写メ上の黄緑 音が下降してくる時は、ドラと1oct.下のドラ だけ弾いてもらいます。
同じ指 4-2 4-2 を同じ角度で同じタッチで、その弾き方を忘れないでね
間に入ってくる親指のミと1oct.下のミを親指で同じように指はつっぱらないで手前に払うように何回か弾いてもらいます。
親指のミは ミドに繋げるのではないのです!
ミは下のミに繋げようと思って下さい。
その弾き方も忘れないでね
4-2は次の4-2へ、1は次の1へ 行くのですよ。
(4-2-1-4-2 だと思わないこと)
その両方を同時にするだけです。
物理的に指は離れていますが、出てくる音の質は同じなのです。
それで人間の耳には音が繋がって聞こえます。
同様に上行形も、レファとオクターブ上のレファを何回か弾いてもらい、その弾き方を忘れずに、間に親指を入れます。
親指を入れた途端に何回か練習した弾き方が変わってしまっていたら、それは以前のあなたの弾き方です。
ただ生徒さんは親指の時に2.3.4.5の弾いていない指の第3関節を落としてしまっていました。
これでは親指の音だけ落としたような質感になってしまいます。
さらに親指の次の音が下から持ち上げて弾く弾き方に変わってしまい、最初のミと次のミはもう全然違う音色のミになってしまうので綺麗に繋がって聞こえません。
親指は常にキーに触れている一階だとしたら、2〜5の甲の高さは二階を常にキープすること!
5本の指は常に2階建てだと思ってね。
写メのピンクの線が斜めになったり、グニャグニャに蛇行したりするだけで、音はデコボコになってしまいます。
皆さんは親指をくぐらせたり跨いだりする弾き方に慣れていらっしゃると、そこに不便を感じたり、疑問を感じたりされていないと思います。
長年慣れ親しんだ弾き方を変えるのは時間もエネルギーもかかります。
ただ私はようやく難易度の高い速いパッセージの曲を弾くようになり、今までの弾き方ではどうしようもなくなってしまったので変えました。
生徒さんも壁にぶち当たってからではなく、小学校高学年辺りから直してあげると中学になってから時短でテクニックが上がり楽になると思います。
今日の生徒さんもとても良くなりましたのでご紹介してみました。
ピアノ教室 メゾフォルテ