ツェルニー30番 NO.1
Rくんが先週からツェルニー30番に入りました。それでちょうど1番からスタートなので私なりの見方、またその生徒に合わせた注意などを載せていこうかな、と思っています。
皆様すべてには当てはまらないこともあるとは思いますが少しでもお役にたてればと思っております。
まず最初の1小節目
Rくん 左手につられちゃったのか右手のピンクの「ソ」もソーとのばして弾いてしまいました。
でもこの間違い案外音楽的にはいい線いってます。
なぜなら「ソ」の響きの中に「ドレミレド」を弾けた方が均等に綺麗に聞こえるからです。
均等に、というと理論的には同じ強さ同じタッチで弾くことが均等と思われるかもしれませんが不思議とそれでは均等には聞こえずただ一本調子に聞こえてしまいます。
ちょっとマニアックな話しになりますが均等に聞こえるためには均等には弾かずに音色を変える方が均等に聞こえるのです。
音楽が理論だけでは創れないところでしょうね。
具体的にここではピンクと黄緑の音の出し方を変えます。
ピンクの5の指は立てて少し手前に蹴るようにします。その方が音が立って響きがでます。(ただ立てているだけでは響きはつくれません)
次の黄緑の親指は寝かせます。寝かせるだけでなくできれば鍵盤の奥から手前に指を流動的に動かしながらタッチします。
ピンクと黄緑の音の響かせ方を変えることで粒がそろって綺麗にに聞こえます。
この説明を読んでピンクは強く黄緑は弱く弾くのね、とは思わないで下さいね。
なんでも強弱でしか音を判断できないようになってしまうと音楽の表現力がとても狭くなってしまうしただ出すか抜くかになってしまいそれでは音色は創れません。
次にRくんがとても上手く弾けたところ
左手のピンクと黄緑の「ミソ」ここは二つの音を2本の指で挟むように指先と2本の指の枠はしっかりでも押し込むわけでも置くだけでもなく指先を内側に動かしながら柔らかくスタッカートできていました。
このタッチができることで弱いながらも響きのある良い伴奏ができていました。
指先(親指までも)を繊細に動かせるようになれたので音色の指導までできるようになったことが凄く嬉しいです。
Rちゃんがイマイチだったところがここ
左手の黄緑「ファ→ミ」ここは親指フィンガーレガートを要求されるところ
「ファ」を弾いたら力を抜かないといけない、でも鍵盤から親指が離れてしまったら音は切れてしまうしね。
鍵盤が上に上がる時も親指は鍵盤に触れていて上がったら親指を這うように「ミ」に移動させて次の3度を掴む。
親指の力の抜き加減と這わせることがどうも苦手なようだったかな。
こんな感じのレッスンでした。