ツェルニー30番 11番【大人の生徒さんのピアノレッスン】
今日は大人の生徒さんがツェルニー30番の11番を持ってこられました。
ピンクの矢印の箇所で移動が出来ずに、次の「ド」になってから移動していたので、どうしても流れが止まってしまいます。
そこで注意をしたら、今度は左手の音階を弾いている間に移動されていました。
一見その方法は合っているように思いますが、もう少し違った考え方を提案しました。
矢印前のファとラ の重音を弾いて、次に移動する、と考えると、動作が2手間になります。
それを、ファとラの重音を弾くと同時にオクターブ上のドへ移動する、と考えると、動作はひと手間になります。
動作が一つ減ると省エネになりますし、速度を上げることもできます。
これと似た考え方は次も同じです。
ピンクの「ミ」を弾いてから移動して次の「ファ」を弾くのではなく、「ミ」と「ファ」を同時に弾くつもりで、
「ミ」を弾く時に「ファ」の指も開いて移動します。
おのずと移動する距離は短くなりますね。
次の茶色のシールも同じ要領で。
これは一つ先の指の準備もする、ということ。
音の先取りです。
目だけで次の音を見るのではなく、指も一つ先の音まで準備をすることが、本当の意味での音の先取りです。
移動後のミスタッチも軽減されますし、指の準備ができていれば、時間的に余裕ができるので質の良い音を選んで弾くことにも繋がります。
移動して飛び込んで弾くのとは大違いになります。
大人の方はすぐに出来なくても、頭で理解するだけでも練習時間の時短にも繋がります。
ご参考までに。
ピアノ教室 メゾフォルテ